男性も女性も10代~30代のみなさんに知ってほしいこと~プレコンセプションケア~
目次
プレコンセプションケアとは、妊娠(conception)の前(pre)の健康管理(care)のことです。妊娠前から将来の健やかな妊娠や出産のために、自分の心や体の健康と向き合うことです。
妊娠や出産は望むときにいつでもできるのではなく、年齢を重ねる毎に難しくなっていきます。妊娠を望む方は今のうちから自分の身体について正しく理解し、自分のライフプランも意識しながら健康管理をしていきましょう。
プレコンセプションケアがなぜ大切なの?
痩せや肥満、出産年齢が高くなることは不妊や流産などのハイリスク出産の可能性が高くなると言われています。
妊娠前から自分の身体について正しく理解し、健康的な生活習慣を送ることで、将来の健やかな妊娠や出産につながります。
また、妊娠や出産を考えていない人も、自分の健康を見つめなおすことで、生涯にわたって質の高い生活を送ることに繋がり、人生がより豊かになります。
あなたのライフプランは?
あなたには、どんな夢がありますか?
ライフプランについて考えたことがありますか?
ライフプランは、男性も女性も、年齢だけでなく、就職や結婚・子育てなどによって大きく変化します。
健康で充実した生活を送るためには、自分のからだやこころの成長や変化について正しい知識を身につけ、その変化とうまく付き合っていくことが大切です。
また、男性も女性も、パートナーのからだやこころの変化についても理解し、お互いに思いやりを持って行動することが大切です。
自分で納得してライフプランを決めることができるように、プレコンセプションケアについて、ぜひ知ってほしいと思います。

女性のからだとこころは、女性ホルモンの影響を受け、月経周期に応じて変化します。
今日から実践できるプレコンセプションケアをご紹介します。
プレコンセプションケアは、特別なことではなく、健康的な生活習慣を送ることです。
適正体重を維持しよう
肥満や痩せは不妊や流産、低出生体重児の原因になります。バランスの良い食事と適度な運動を習慣にして、適正体重を維持しましょう。BMI値18.5以上25未満が適正体重です。
BMI=体重(キログラム)÷身長(メートル)÷身長(メートル)

石川県の調査では、20代女性の4人に1人が「やせ」です。
ダイエットのしすぎは、女性ホルモンのバランスが崩れ、月経異常や不妊の原因となると言われています。
栄養バランスの良い食事を心がけよう
偏った食生活は肥満や痩せにつながります。肥満や痩せは、不妊の原因とも言われる糖尿病や月経異常などを引き起こす可能性があるので、1日3食バランスよく食べましょう。
主食・主菜・副菜を組み合わせて食べると、必要な栄養素をバランスよく摂取することができます。
厚生労働省「健やかなからだづくりと食生活BOOK」 (PDFファイル: 2.1MB)
適度な運動を続けよう

適度な運動は、生活習慣病を予防するだけでなく、ストレス解消や冷えの改善につながります。
石川県の調査では、10代では半数以上の人に運動習慣がありますが、20代以降は激減しています。
普段あまり運動をしない方は、まずは1日10分でも長く歩くことを目標に、日頃から乗り物やエレベータなどを使わずに意識的に体を動かすようにしましょう。
質の良い睡眠をとろう
質のいい睡眠とは、「スムーズに入眠できること」、「ぐっすり眠れたと実感できること」、「すっきりと目覚めること」ができる睡眠のことを言います。
良質な睡眠は心身の回復につながります。
早寝早起きとともに生活リズムを整え、質の良い睡眠をとりましょう。
禁煙する・受動喫煙を避ける
喫煙や受動喫煙を続けると、女性ホルモンの分泌が抑えられて月経不順になったり、卵子や精子の質が低下したりし、不妊症のリスクが増加します。
妊娠中の喫煙や受動喫煙は流産や早産、低出生体重児を引き起こす可能性がありますので、喫煙や受動喫煙を避けるようにしましょう。
飲酒は控えめに
1日の適度な飲酒量は、日本人男性で、純アルコールで20グラム未満です。女性は男性よりもアルコール代謝が遅いので、男性の半量未満が適正量となります。
お酒の種類 | ビール (中瓶1本500ミリリットル) |
清酒 (1合180ミリリットル) |
ウイスキー・ブランデー (ダブル60ミリリットル) |
焼酎(35度) (1合180ミリリットル) |
ワイン (1杯120ミリリットル) |
---|---|---|---|---|---|
アルコール度数 | 5% | 15% | 43% | 35% | 12% |
純アルコール量 | 20グラム | 22グラム | 20グラム | 50グラム | 12グラム |
また、妊娠中の飲酒は、流産や早産、胎児アルコール症候群などのリスクが増加します。アルコールは母乳に移行するので、授乳中の飲酒も控えましょう。
予防接種を受けよう
・風しんワクチン
妊娠初期の女性が風しんに感染すると、生まれた赤ちゃんが先天性風しん症候群(難聴や心疾患、白内障や緑内障)を発症することがあります。
小松市では、先天性風しん症候群の発生を防ぐために、風しん予防接種の助成をしています。
・子宮頸がんワクチン
子宮頸がんは20歳代~30歳代の女性で1番多いがんです。発症すると妊娠や出産、その後の子育てにも影響が出る可能性があります。
市は、平成9年4月2日生まれ~小学6年生の女子に、子宮頸がんワクチンの接種を実施しています。
性感染症を予防しよう
梅毒や性器クラミジア感染症などの性感染症は、不妊の原因になるだけでなく、出産時に赤ちゃんに感染してしまうこともあります。妊娠中の女性が梅毒に感染すると、治療を行っても14%は母子感染します。
性感染症を防ぐには、コンドームを正しく使用すること、パートナーを特定することが大切です。
また、陰部にかゆみがあったり、おりものの量や色がいつもと違う場合は、婦人科や泌尿器科を受診しましょう。
ストレスをためない生活を送ろう

石川県の調査では、半数の人がストレスを感じています。
ストレス状態が長く続くことで、ホルモンバランスが崩れたり、病気を引き起こしたりします。
からだが健康でいるためには、こころも健康であることが大切です。
自分に合ったストレスをうまくコントロールする方法を見つけて、ストレスを解消しましょう。
健康診断を受けよう
生活習慣病やがんは早期発見・早期治療が有効です。また、妊娠中は歯のトラブルが起こりやすいです。若い人も自覚症状がない人も、健康診断・がん検診・歯科検診を受けましょう。
小松市では、将来子どもを望む夫婦を対象に、本格的に妊活について考える前の「プレ妊活」として、夫婦の健康状態を検査できる「いしかわプレ妊活健診」を実施しております。
【対象者】
- 法律上の婚姻関係または事実婚関係にある夫婦
- 夫婦両方または、どちらか一方が小松市内に住所を有する夫婦
- いしかわプレ妊活健診の受診日における妻の年齢が40歳未満の夫婦
- 受診日における妻の年齢が30歳以上の場合、「婚姻日から2年以内」の夫婦
【男性の検査内容】
- 身体測定(身長、血圧、腹囲、胸囲)
- 血液検査(糖代謝、脂質代謝、肝機能)
- 希望者には精液簡易チェックキットをお渡しします(自宅で検査できます)
【女性の検査内容】
- 身体測定(身長、血圧、腹囲、胸囲)
- 血液検査(糖代謝、甲状腺機能、性感染症)
- 経腟超音波検査
3万円相当の健診を無料で受けられますので、ぜひお申込みください。
その他、からだやこころの健康に関する詳しい情報はこちら
石川県の啓発冊子「いま知っておいて欲しいこと」 (PDFファイル: 10.3MB)
本ページは、石川県「いま知っておいて欲しいこと」をもとに作成しました。
この記事に関するお問い合わせ先
すこやかセンター
〒923-0961
石川県小松市向本折町へ14-4
電話番号: 0761-21-8118 ファクス:0761-21-8066
お問い合わせはこちらから
更新日:2025年01月16日