額見町遺跡(ぬかみまちいせき)
遺跡のある町
額見町
おもな時代
飛鳥、奈良、平安
これまでの発掘調査
小松市:1996年~2000年
特徴
柴山潟を望む月津台地上に営まれた集落。工業団地の造成工事をする時に、工事で壊されることになった地区の大規模な調査で、飛鳥~平安時代の建物跡400棟以上が発見されました。特に朝鮮半島の「オンドル(注釈)」に起源をもつと考えられるL字形カマドの発見は、全国的にも注目を集めました。また、集落内ではやきもの生産や鍛冶[かじ]加工に関わる道具も多く出土しています。これらの発掘成果から、大陸から日本列島へ渡ってきた渡来人や、木場潟対岸の丘陵地でやきものや鉄をつくっていた工人集団が住みついた集落であったと考えられます。
((注釈)オンドルとは、カマドの熱を床暖房として利用する住居設備)
遺跡の今のすがた
宅地、工場、畑地
参考になる本やサイト
- 小松市教育委員会2006『額見町遺跡I(A・D地区の調査)』
- 小松市教育委員会2007『額見町遺跡II(B地区及びC地区一部区域の調査)』
- 小松市教育委員会2008『額見町遺跡III(C・F・G地区の一部区域の調査)』
- 小松市教育委員会2009『額見町遺跡IV(F・G・H地区の一部区域の調査)』
- 小松市教育委員会2010『額見町遺跡V(H地区及びF地区一部区域の調査)』
- 小松市教育委員会2011『額見町遺跡VI(製鉄・鍛冶関連遺物の報告)』
- 小松市史編集委員会2020『新修小松市史 資料編17 考古』
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埋蔵文化財センター
〒923-0075
小松市原町ト77番地8
電話番号: 0761-47-5713 ファクス:0761-47-5715

上空から見た遺跡(A地区)

発見された数多くの建物跡群

飛鳥時代のL字形カマドをもつ建物跡(SI13)

L字形カマド(SI13)

出土した飛鳥時代の土器(土師器と須恵器、市所蔵)

やきものを焼くときに使う窯道具(焼台、市所蔵)

鍛冶加工に関連する出土品(フイゴ羽口・砥石・鉄床石[かなどこいし]・鉄滓、市所蔵)

加工された鉄製品(鎌・刀子・釘・鏨[たがね]など、市所蔵)
(注意)
- 市所蔵=小松市埋蔵文化財センター蔵
- 県所蔵=石川県埋蔵文化財センター蔵
- その他=小松市立博物館等
見学可能かどうかは、各施設にお問い合わせください。
この記事に関するお問い合わせ先
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〒923-0075
小松市原町ト77番地8
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更新日:2023年12月01日