八日市地方遺跡(ようかいちじかたいせき)

更新日:2023年12月01日

遺跡のある町

日の出町、八日市町地方、こまつの杜、土居原町

おもな時代

縄文、弥生、鎌倉、室町

これまでの発掘調査

個人:1938年

小松高校:1949年

明治大学・石川考古学研究会・小松市教育委員会:1950年

石川考古学研究会:1961年

小松市:1993年~2000年、2006年、2008年、2017年、2022年

石川県:1997年、1999年、2015年~2017年

特徴

弥生時代中期を中心とする集落。まわりを多重の濠[ほり]で囲んだ環濠[かんごう]集落で、同じ時期の北陸では最大規模をほこります。集落の真ん中をとおる河川の両岸に墓や建物跡などが見つかりました。また遺跡からは人々の生活やものづくり、遠方との交流、お祭りや儀式に関わるさまざまなものが出土しています。平成23年には、小松市所蔵資料1,020点が重要文化財に指定されました(くわしくは「重要文化財 八日市地方遺跡出土品」のページをご覧ください)。

平成29年(2017年)の北陸新幹線延伸に伴う県調査では、紀元前250年頃のほぼ完全なかたちの柄付き鉄製ヤリガンナも見つかっていて、東アジア最古のものと考えられています。

遺跡の今のすがた

宅地、道路、駅、高架、公園

参考になる本やサイト

小松市教育委員会2003 『八日市地方遺跡I』

石川県教育委員会・財団法人石川県埋蔵文化財センター2004 『小松市八日市地方遺跡』

小松市教育委員会埋蔵文化財調査室2006 『八日市地方遺跡ー地中から今、弥生時代が甦るー』

小松市教育委員会2008 『八日市地方遺跡III』 『八日市地方遺跡IV』

小松市埋蔵文化財センター2009 『まいぶん講座フォーラム報告2 弥生時代の北陸を探る-考証 八日市地方遺跡とは-』

小松市教育委員会2013 『八日市地方遺跡II 第1部遺構編 第2部石器編』

小松市教育委員会2014 『八日市地方遺跡II 第3部製玉編 第4部木器編』

小松市教育委員会2016 『八日市地方遺跡II 第5部土器・土製品編 第6部自然科学分析編 第7部補遺編』

小松市教育委員会2018 『八日市地方遺跡IV』

石川県教育委員会・(公益財団法人)石川県埋蔵文化財センター2019 『小松市 八日市地方遺跡』(PDF1.1MB)

小松市埋蔵文化財センター2021『北陸の拠点集落 八日市地方遺跡~弥生時代「小松文化」の世界~』

小松市埋蔵文化財センタ―2022 『八日市地方遺跡発掘調査現地説明会資料』

わからないことがあったら、埋蔵文化財センターにきいてみよう!

埋蔵文化財センター

〒923-0075
小松市原町ト77番地8
電話番号: 0761-47-5713 ファクス:0761-47-5715

お問い合わせはこちらから


 

田畑や住宅、川が広がっているなか、遺跡の箇所にそれぞれ遺跡の名称が記されている航空写真

上空から見た遺跡(遠景)

大小様々な穴が開いている広い敷地内で、多くの作業員が遺跡の発掘作業をしている様子の写真

環濠[かんごう](平成5~12年(1993年-2000年)市調査、17地区)

広い土地に白い線のようなもので様々な印が付けられており、線で囲まれた中は掘り起こされた跡のように窪んでいる方形周溝墓の写真

方形周溝墓[ほうけいしゅうこうぼ](平成5~12年(1993年-2000年)市調査、17地区)

壺の形や匙の形、魚の形など、大小様々な形をした八日地方遺跡出土品が並べて置かれている写真

重要文化財に指定された豊富な出土品(市所蔵)

ごつごつしたものや、角ばったもの、細長いものなど、大小様々な管玉づくりの道具が並べて置かれている写真

管玉づくりの工程がわかる出土品(市所蔵)

匙のような道具やお玉の様な道具、器型の道具など、14個ほどの木製の容器が並べて置かれている写真

木製容器と木製食事具(市所蔵、未成品含む)

フェンスの手前側の敷地に、白い線が様々な形で記されており、線で囲われた箇所は少し窪んでいるように見える写真

方形周溝墓(平成28~29年(2016年-2017年)県調査、A区)

小松駅横の敷地の一角が工事用パイプで囲われており、中にはたくさんの穴が開いている写真

生活のあとが密集する居住域(平成28~29年(2016年-2017年)県調査、C区)

土の上に大量の木製品が散らばっている写真

河川から出土した大量の木製品(平成28~29年(2016年-2017年)県調査、C区)

白くて四角の形をした石に、黒色で角ばった文様が刻まれている写真

工具で文様が刻まれた線刻砥石[せんこくといし](県所蔵)

土の上に緑色で管状の管玉と半円型の垂飾が置かれている写真

連ねた様子がわかる管玉と垂飾[すいしょく](県所蔵)

土の中から黒くなった網かごが出土している様子の写真

クリが入った編みかご(県所蔵)

右側の一部分に斜め格子の文様が彫り込まれており、左側には黒いテープのようなもので巻きつけられて先端部分は尖っているヤリガンナの写真

柄付き鉄製ヤリガンナ(県所蔵)

(注意)

  • 市所蔵=小松市埋蔵文化財センター蔵
  • 県所蔵=石川県埋蔵文化財センター蔵
  • その他=小松市立博物館等

  見学可能かどうかは、各施設にお問い合わせください。

この記事に関するお問い合わせ先

埋蔵文化財センター

〒923-0075
小松市原町ト77番地8
電話番号: 0761-47-5713 ファクス:0761-47-5715

お問い合わせはこちらから