河田山古墳群(こうだやまこふんぐん)
遺跡のある町
国府台
おもな時代
古墳、飛鳥
これまでの発掘調査
小松市:1986年、1987年
特徴
現在の国府台がある丘陵地で発見された古墳群。団地の造成工事をする時に、計62基の古墳が確認されていて、工事で壊されることになった55基の発掘調査が行われました。
古墳時代前期から中期を中心とする多数の古墳が、梯川流域をのぞむ丘陵尾根に並び、埋葬施設から鉄製の武器や農具、櫛や首飾りなどの装身具が出土しました。
さらに、これらの古墳群から時代がくだった飛鳥時代には、凝灰岩製の精巧な切石積石室[きりいしづみせきしつ]をもつ古墳が築かれました。その中でも12号墳の石室は天井部がアーチ形となる珍しいタイプで、朝鮮半島の王墓が原型となる可能性があることから、古墳時代前期から中期までの勢力とは異なり、新しく力をもった豪族の古墳と考えられます。
古墳群以外に、旧石器~縄文時代の生活のあとや弥生時代の高地性集落、古墳の築造が終わった奈良時代の火葬墓や窯跡、室町時代の墓域なども発見されています。
出土品や復元された切石積石室は、国府台にある資料館と古墳公園で公開しています(加賀国府ものがたり館ホームページ)。
遺跡の今のすがた
宅地、山林、公園、道路
参考になる本やサイト
小松市史編集委員会2020『新修小松市史 資料編17 考古』
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埋蔵文化財センター
〒923-0075
小松市原町ト77番地8
電話番号: 0761-47-5713 ファクス:0761-47-5715

上空から見た遺跡(調査当時)

古墳の分布図

丘陵尾根上に密集する古墳

古墳時代中期の古墳(36号墳)

36号墳から出土した鉄製品(撮影:田邊朋宏、市所蔵)

飛鳥時代の古墳(12号墳)

アーチ状に立ち上がる12号墳石室の天井部
(注意)
- 市所蔵=小松市埋蔵文化財センター蔵
- 県所蔵=石川県埋蔵文化財センター蔵
- その他=小松市立博物館等
見学可能かどうかは、各施設にお問い合わせください。
この記事に関するお問い合わせ先
埋蔵文化財センター
〒923-0075
小松市原町ト77番地8
電話番号: 0761-47-5713 ファクス:0761-47-5715
更新日:2023年12月01日