河田山古墳群(こうだやまこふんぐん)

更新日:2023年12月01日

遺跡のある町

国府台

おもな時代

古墳、飛鳥

これまでの発掘調査

小松市:1986年、1987年

特徴

現在の国府台がある丘陵地で発見された古墳群。団地の造成工事をする時に、計62基の古墳が確認されていて、工事で壊されることになった55基の発掘調査が行われました。

古墳時代前期から中期を中心とする多数の古墳が、梯川流域をのぞむ丘陵尾根に並び、埋葬施設から鉄製の武器や農具、櫛や首飾りなどの装身具が出土しました。

さらに、これらの古墳群から時代がくだった飛鳥時代には、凝灰岩製の精巧な切石積石室[きりいしづみせきしつ]をもつ古墳が築かれました。その中でも12号墳の石室は天井部がアーチ形となる珍しいタイプで、朝鮮半島の王墓が原型となる可能性があることから、古墳時代前期から中期までの勢力とは異なり、新しく力をもった豪族の古墳と考えられます。

古墳群以外に、旧石器~縄文時代の生活のあとや弥生時代の高地性集落、古墳の築造が終わった奈良時代の火葬墓や窯跡、室町時代の墓域なども発見されています。

出土品や復元された切石積石室は、国府台にある資料館と古墳公園で公開しています(加賀国府ものがたり館ホームページ)。

遺跡の今のすがた

宅地、山林、公園、道路

参考になる本やサイト

小松市史編集委員会2020『新修小松市史 資料編17 考古』

わからないことがあったら、埋蔵文化財センターにきいてみよう!

埋蔵文化財センター

〒923-0075
小松市原町ト77番地8
電話番号: 0761-47-5713 ファクス:0761-47-5715

お問い合わせはこちらから


 

左下に写っている広大な河田山古墳群と田畑や住宅、縦にのびる道路と横に流れる河川を上空から撮影した写真

上空から見た遺跡(調査当時)

古墳の分布図

丘陵尾根上に複数集まっている古墳群を上空から撮影した写真

丘陵尾根上に密集する古墳

四角く盛り上がった箇所の中央に、縦に彫られた溝が出来ている古墳の写真

古墳時代中期の古墳(36号墳)

錆びて茶色くなっている、剣やナイフのような形をした複数の鉄製品などの写真

36号墳から出土した鉄製品(撮影:田邊朋宏、市所蔵)

長方形を形どるように大小様々な石が並べられている古墳の写真

飛鳥時代の古墳(12号墳)

奥に四角い大きな石が積まれ、手前には岩のような大きな石が積まれている墳石室の天井部の写真

アーチ状に立ち上がる12号墳石室の天井部

(注意)

  • 市所蔵=小松市埋蔵文化財センター蔵
  • 県所蔵=石川県埋蔵文化財センター蔵
  • その他=小松市立博物館等

 見学可能かどうかは、各施設にお問い合わせください。

この記事に関するお問い合わせ先

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