林製鉄遺跡(はやしせいてついせき)
遺跡のある町
林町
おもな時代
奈良、平安
これまでの発掘調査
石川県:1988年~1989年
小松市:1989年~1992年
特徴
古代生産遺跡が密集する戸津地区を代表する丘陵地の製鉄遺跡。全面的な発掘調査によって、製鉄炉や製炭窯、排滓[はいさい]場などの施設がセットで発見され、膨大な量の排滓(注釈)から活発な生産活動がうかがわれます。また鉄の製錬だけでなく、鍛冶炉や鍛造[たんぞう]の際にできる鉄片、鍋・羽釜等の鋳造[ちゅうぞう]用の鋳型片も出土していることから、製品加工も行われていたことが明らかとなりました。科学分析によって、製鉄に使われた原料は、加賀市黒崎海岸などで採取された浜砂鉄と考えられています。
(注釈:排滓とは、鉄を製錬した際に生じた不純物)
遺跡の今のすがた
小松ドーム、道路
参考になる本やサイト
- 石川県埋蔵文化財保存協会1993『小松市林遺跡』
- 小松市教育委員会2003『林製鉄遺跡』
- 小松市史編集委員会2020『新修小松市史 資料編17 考古』
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埋蔵文化財センター
〒923-0075
小松市原町ト77番地8
電話番号: 0761-47-5713 ファクス:0761-47-5715

奈良時代の製鉄炉(A区1号製鉄炉、箱型炉、市調査)

奈良時代の製炭窯(A区1号製炭窯、市調査)

平安時代の製鉄炉(B区2号製鉄炉、竪型炉、市調査)

平安時代の製炭窯(B区2号製炭窯、市調査)

出土した大鉄塊(B区2号製鉄炉周辺出土、県所蔵)
(注意)
- 市所蔵=小松市埋蔵文化財センター蔵
- 県所蔵=石川県埋蔵文化財センター蔵
- その他=小松市立博物館等
見学可能かどうかは、各施設にお問い合わせください。
この記事に関するお問い合わせ先
埋蔵文化財センター
〒923-0075
小松市原町ト77番地8
電話番号: 0761-47-5713 ファクス:0761-47-5715
更新日:2023年12月01日