二ツ梨豆岡向山窯跡群(ふたつなしまめおかむかいやまかまあとぐん)

更新日:2023年12月01日

遺跡のある町

二ツ梨町

おもな時代

古墳、奈良、平安

これまでの発掘調査

小松市:1983年、2001~2003年、2005~2009年

特徴

二ツ梨地区は、戸津地区(粟津校下)とともに古代生産遺跡が密集しています。遺跡は豆岡山に並ぶ通称「ムカイヤマ」と呼ばれる丘陵地にあり、15基の須恵器窯跡と4基の土師器焼成坑が発見されています。3次にわたる発掘調査の結果、4段階の操業が確認できました。最初につくられた窯の本体は未調査ですが、出土遺物から古墳時代後期に須恵器とともに埴輪が焼かれたことが分かっています。その後、断続的に操業され、平安時代(10世紀前半)には硯や瓦など、うつわ以外の特殊な製品も生産されました。

遺跡の今のすがた

果樹園

参考になる本やサイト

  • 小松市教育委員会1993『二ツ梨豆岡向山古窯跡』
  • 小松市教育委員会2005『小松市内遺跡発掘調査報告書I』
  • 小松市教育委員会2015『小松市内遺跡発掘調査報告書XI』
  • 小松市埋蔵文化財センター2017『小松市内遺跡発掘調査報告書XII』
  • 小松市埋蔵文化財センター2019『小松市内遺跡発掘調査報告書XIV』
  • 小松市史編集委員会2020『新修小松市史 資料編17 考古』

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埋蔵文化財センター

〒923-0075
小松市原町ト77番地8
電話番号: 0761-47-5713 ファクス:0761-47-5715

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高台から二ツ梨豆岡向山窯跡群の全景を写し、二ツ梨地区に密集している遺跡の箇所示した写真

上空から見た遺跡(平成20年撮影)

楕円形に深く掘られた場所に割れた須恵器の沢山の破片が散乱している奈良時代の須恵器窯の発掘状況の写真

奈良時代の須恵器窯(8-I号窯)

土が掘り起こされた一角に、2か所型どられて深く彫られた窯の跡がある平安時代の須恵器窯(左:5号窯、右:6号窯)の写真

平安時代の須恵器窯(左:5号窯、右:6号窯)

土が掘り起こされた一角の左下に四角や遺跡の形に形どられて彫られた土師器焼成坑を高台から写した写真

奈良時代頃の土師器焼成坑

青灰色で皿・埦・壺など一部欠損しているものやひびが入っている物、割れてしまっているものなどの須恵器が沢山並んでいる写真

平安時代の須恵器(撮影:田邊朋宏、市所蔵)

橙褐色で破片を繋ぎ合わせて再生した壺や高坏、甕などや、一部欠損している物など色々な種類の土師器が並んでいる写真

奈良時代の土師器(市所蔵)

全体的に灰色で外形は長方形をしており、内側は球状の盛り上がった形が左右対称にある平安時代の鬼瓦の写真

平安時代の鬼瓦(市所蔵)

(注意)

  • 市所蔵=小松市埋蔵文化財センター蔵
  • 県所蔵=石川県埋蔵文化財センター蔵
  • その他=小松市立博物館等

  見学可能かどうかは、各施設にお問い合わせください。

この記事に関するお問い合わせ先

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