日末窯(ひずえよう)
遺跡のある町
日末町・松崎町
おもな時代
江戸
これまでの発掘調査
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特徴
江戸時代初期の瓦窯跡。日末窯では前田利常が隠居城として整備を行った小松城をはじめ、金沢城や前田利長墓所で使用された「いぶし瓦」を生産していました。いぶし瓦は黒灰色の瓦で、須恵器[すえき]などと同じように高温で焼いた後、最終段階で窯の入口をふさぎ、空気の流入をさえぎる還元炎焼成[かんげんえんしょうせい]とよばれるつくり方が用いられています。元々は寺社だけに使われてきましたが、豊臣秀吉の伏見城築造以後、各地の城にも取り入れられていきました。
日末窯では近畿地方でいぶし瓦の生産にたずさわっていた職人を招き、屋根に葺[ふ]く丸瓦や平瓦、軒平瓦のほか、壁などに使われる「せん瓦」の生産が行われました。
窯跡付近には串川が流れているため、舟で安宅湊[あたかみなと]から日本海へと出ることができます。生産された瓦はこうした水路で出荷されたと考えられます。
遺跡の今のすがた
宅地、畑地
参考になる本やサイト
- 小松市史編集委員会2001『新修小松市史 資料編3 九谷焼と小松瓦』
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埋蔵文化財センター
〒923-0075
小松市原町ト77番地8
電話番号: 0761-47-5713 ファクス:0761-47-5715

遺跡の位置

出土したいぶし瓦(小松市立博物館所蔵)
(注意)
- 市所蔵=小松市埋蔵文化財センター蔵
- 県所蔵=石川県埋蔵文化財センター蔵
- その他=小松市立博物館等
見学可能かどうかは、各施設にお問い合わせください。
この記事に関するお問い合わせ先
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〒923-0075
小松市原町ト77番地8
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更新日:2024年05月09日