佐々木遺跡(ささきいせき)

更新日:2023年12月01日

遺跡のある町

佐々木町

おもな時代

奈良、平安

これまでの発掘調査

小松市:1997年~1999年

特徴

奈良・平安時代を中心とする集落。柵と溝で囲まれた場所に、整然と立ちならんだ奈良時代の建物跡が見つかりました。建物跡は配置や大きさから考えると、主屋と複数の副屋・倉庫に分かれているほか、鍛冶工房もありました。また柵の外側には、役所や貴族の住まいなど特別な空間で使われる横板組の大型井戸もありました。

出土した土器に書かれた「野身郷[のみごう]」「財部寺[たからべでら]」という文字からは、古代の野身(能美)郷を治めた役所、もしくはこの地域の有力者であった財部氏の私寺や住まいではないかと考えられます。これらのほか、弥生時代や鎌倉時代の溝や建物跡が見つかっています。

遺跡の今のすがた

水田、道路

参考になる本やサイト

小松市教育委員会2004 『佐々木遺跡』

わからないことがあったら、埋蔵文化財センターにきいてみよう!

埋蔵文化財センター

〒923-0075
小松市原町ト77番地8
電話番号: 0761-47-5713 ファクス:0761-47-5715

お問い合わせはこちらから


 

周りを畑などに囲まれた、白っぽい色の土地に無数の穴が開いている様子が分かる佐々木遺跡の航空写真

上空から見た遺跡(建物の柱穴が無数にならぶ様子)

溝で画され、木の囲いで四角く区切られた土地の中やすぐ横に、建物が立ち並んでいる佐々木遺跡建物群のイメージイラスト

佐々木遺跡にあった建物群のイメージイラスト

カーブを描いた溝の中にたくさんの石の杭のようなものが並び、溝の上には複数の石の橋が間隔を空けて並んでいる区画溝の写真

奈良・平安時代を中心とした区画溝(SD16)

四角く掘られた穴の中に、底に木の板が敷かれた四角形の木枠があり、その木枠を四方の壁面に作られた突起が固定している奈良時代の大型井戸を上から見た写真

奈良時代の大型井戸(SE01)

不完全な円形をした灰色の器に無数の茶色の線が入っており、中央右に墨文字が書かれた「野身郷」墨書土器の写真

区画溝(SD16)から出土した「野身郷」墨書土器(市所蔵)

割れて修復された円形の灰色の器のそこに、薄く墨で書かれた「財部寺」の文字がみえる「財部寺」墨書土器の写真

区画溝(SD16)から出土した「財部寺」墨書土器(市所蔵)

中央に四角い穴の開いた丸い銅の銭貨、和銅開珎の写真

区画溝(SD16)から出土した和銅開珎(市所蔵)

球体型の下部が欠けた銅鈴の写真

銅鈴(市所蔵)

金属で作られた、茶色くごつごつした表面の輪の上部に隙間がつくられている、耳飾りの写真

耳環(市所蔵)

(注意)

  • 市所蔵=小松市埋蔵文化財センター蔵
  • 県所蔵=石川県埋蔵文化財センター蔵
  • その他=小松市立博物館等

  見学可能かどうかは、各施設にお問い合わせください。

この記事に関するお問い合わせ先

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