安宅中世墓群(あたかちゅうせいぼぐん)
遺跡のある町
安宅町
おもな時代
室町
これまでの発掘調査
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特徴
梯川左岸の河口近くに位置する中世の石塔(せきとう)群。付近は文献に登場する臨済宗(りんざいしゅう)の寺院、聖興寺(しょうこうじ)の伝承地とされています。
正式な発掘調査は行われていませんが、お墓のしるしや、供養のための塔として建てられた板碑(いたび)や五輪塔(ごりんとう)などの石塔が発見されています。
安宅湊は、南加賀と日本海を繋ぐ交通の要衝(ようしょう)として重要な役割を担い、文献にもたびたび名前が挙がります。例えば鎌倉時代前期頃の歌学書『八雲御抄(やくもみしょう)』には名所として「安宅の橋」が挙げられ、室町時代の公家の日記『冷泉為広下向日記(れいぜいためひろげこうにっき)』には、聖興寺で一泊した記述や、松原、安宅の浜の名前が登場しています。石塔群はこうした繁栄をみせる安宅湊の有力者を弔(とむら)うために立てられたものでしょう。
現在、遺跡は安宅小学校のグラウンドになっていて、出土した石塔は安宅小学校や勝楽寺(しょうらくじ)、小松市立博物館に保管されています。
遺跡の今のすがた
小学校
参考になる本やサイト
安宅関址保存会1933『安宅誌』
新修小松市史編集委員会2002『新修小松市史 資料編4 国府と荘園』
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埋蔵文化財センター
〒923-0075
小松市原町ト77番地8
電話番号: 0761-47-5713 ファクス:0761-47-5715

昭和初期の安宅住吉橋
一輪五輪塔(小松市立博物館所蔵)

妙法五輪塔(小松市立博物館所蔵)
板碑(小松市立博物館所蔵)
(注意)
- 市所蔵=小松市埋蔵文化財センター蔵
- 県所蔵=石川県埋蔵文化財センター蔵
- その他=小松市立博物館等
見学可能かどうかは、各施設にお問い合わせください。
この記事に関するお問い合わせ先
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更新日:2023年12月01日