安宅中世墓群(あたかちゅうせいぼぐん)

更新日:2023年12月01日

遺跡のある町

安宅町

おもな時代

室町

これまでの発掘調査

特徴

梯川左岸の河口近くに位置する中世の石塔(せきとう)群。付近は文献に登場する臨済宗(りんざいしゅう)の寺院、聖興寺(しょうこうじ)の伝承地とされています。

正式な発掘調査は行われていませんが、お墓のしるしや、供養のための塔として建てられた板碑(いたび)や五輪塔(ごりんとう)などの石塔が発見されています。

安宅湊は、南加賀と日本海を繋ぐ交通の要衝(ようしょう)として重要な役割を担い、文献にもたびたび名前が挙がります。例えば鎌倉時代前期頃の歌学書『八雲御抄(やくもみしょう)』には名所として「安宅の橋」が挙げられ、室町時代の公家の日記『冷泉為広下向日記(れいぜいためひろげこうにっき)』には、聖興寺で一泊した記述や、松原、安宅の浜の名前が登場しています。石塔群はこうした繁栄をみせる安宅湊の有力者を弔(とむら)うために立てられたものでしょう。

現在、遺跡は安宅小学校のグラウンドになっていて、出土した石塔は安宅小学校や勝楽寺(しょうらくじ)、小松市立博物館に保管されています。

遺跡の今のすがた

小学校

参考になる本やサイト

安宅関址保存会1933『安宅誌』

新修小松市史編集委員会2002『新修小松市史 資料編4 国府と荘園』

わからないことがあったら、埋蔵文化財センターにきいてみよう!

埋蔵文化財センター

〒923-0075
小松市原町ト77番地8
電話番号: 0761-47-5713 ファクス:0761-47-5715

お問い合わせはこちらから


 

梯川に舟が浮かんでおり、その後方に安宅住吉橋が建ち人々が往来している昭和初期の白黒写真

昭和初期の安宅住吉橋

灰色で下から六面体、半球形、屋根型、楕円形、球形の石が串に刺さったように石が積まれた一輪五輪塔の写真

一輪五輪塔(小松市立博物館所蔵)

灰色で下から六面体、半球形、少々形が崩れた屋根型の形の石が積まれた妙法五輪塔の写真

妙法五輪塔(小松市立博物館所蔵)

灰色で上部が三角にとがった長方形の石に五輪塔が彫られている板碑の写真

板碑(小松市立博物館所蔵)

(注意)

  • 市所蔵=小松市埋蔵文化財センター蔵
  • 県所蔵=石川県埋蔵文化財センター蔵
  • その他=小松市立博物館等

  見学可能かどうかは、各施設にお問い合わせください。

この記事に関するお問い合わせ先

埋蔵文化財センター

〒923-0075
小松市原町ト77番地8
電話番号: 0761-47-5713 ファクス:0761-47-5715

お問い合わせはこちらから