河田山9号墳

更新日:2023年12月01日

9号墳は1号墳の南側に当たる丘陵の南斜面に築造された方墳です。調査では対象地区内に含まれた部分の調査しており、その中で周溝の一部が確認されています。そこから墳丘はおよそ一辺12m程度と推定され、墳丘の主軸(方向)は12号墳とほぼ同じ、北東~南東向きに揃っています。墳丘の大部分は未調査であり、調査後は1号墳と同様にそのままの姿で保存されています。墳丘南側では12号墳と同時期である7世紀後半(飛鳥時代)の長頸壺や坏などの破片、石室石材の一部と考えられる凝灰岩の欠片が確認されています。

このことから9号墳は、12号墳と同様に埋葬施設へ凝灰岩切石積横穴式石室をもつと考えられ、墳丘南側の須恵器が集中している部分は、横穴式石室の前庭部(石室外の祭祀が行われる空間)に当たる部分かもしれません。

令和4年(2022年)4月21日に小松市指定史跡となりました。

河田山9号墳から出土した肌色で、口から胴までの部分が長めの須恵器長頸壺と同じ肌色をした杯の写真

9号墳出土須恵器

枯れ葉が敷き詰められ、葉が落ちた木々の隙間から町の様子が一望できる場所から撮影した現在の9号墳周辺の写真

現在の9号墳周辺

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