絵本館の風景
旧教育庁舎(昭和6年に小松警察署として建築)と旧石川商銀小松支店(昭和5年に加能合同銀行として建築)の2棟は、小松市街地に残る最古級の鉄筋コンクリート建物であり、昭和初期の風景を今に伝える歴史的建造物です。
この風格ある建物を街並み景観として保存し、新しい小松市のまちづくりに再び参加する活力を与える取り組みとして「空とこども絵本館」が生まれました。 傷みの激しかった旧教育庁舎は、外壁の3方と塔屋を外観として保存し、内部に全く新しい建物を建築。開放的な空とこども絵本館本館の「ぶっくりん」として生まれ変わりました。建物内部の各所に当時のデザインを継承し、また、一部の装飾部材をそのまま活用しています。
工事着工前の風景


外壁保存工事の風景

完成後の外観


ぶっくりん八景








ぶっくりん夜景






旧石川商銀小松支店は、当時の典型的な銀行建築であり、内部には、暖炉を備えた部屋や、螺旋階段など風格のある建築意匠が良く残されています。そのため、最低限の改修と増築で保存し、絵本館ホール夢の本棚(2015年(平成27年)5月「絵本館ホール夢の本棚~松居直コレクション~」へ変更)として活用することとしました。大きな吹き抜けは、そのままで心地よい音響効果があり、絵本館のイベントホールとして、また、おしゃれな音楽会や交流会場として、一般の方も利用できます(有料)。
絵本館ホール夢の本棚~松居コレクション~外観



絵本館ホール夢の本棚~松居直コレクション~内部



80席程度の小規模な室内楽コンサートに利用できるホール。カウンターや風除室、金庫などが当時のまま残る。



2階は、職人技による美しい螺旋階段や、2種類の趣を異にする暖炉をみることができる。
更新日:2023年12月01日