騎乗する従臣
馬具(ばぐ)で飾られた馬と、馬とは別につくられた騎乗(きじょう)の人物、そして馬を曳(ひ)く馬子(まご)(馬飼(うまかい)人)がセットで出土したことで、全国的な注目を集めました。
騎乗の人物は、右腕を真横に、左腕はやや前向きに垂らしています。大腿(だいたい)部より下は、焼成中に欠損してしまったようです。馬子の頭中央に見られる浅いくぼみは、真ん中分けした髪型の表現と考えられます。きらびやかな馬にまたがり、大切な儀式で隊列を組む従臣たちでしょうか。

飾り馬1
- 指定番号:馬1
- 報告書記載番号:馬1
- 全長:72.5センチメートル
- 全高:64.0センチメートル
- 欠失部:各装具一部、顔面一部、両耳、たて髪一部、後脚大半、前脚約半分、尻尾上半部
- 特記:装具に特徴あり。
円環形の雲珠(うず)と円環形の杏葉(ぎょうよう)の表現。
騎乗の男子1
- 指定番号:男子像6
- 報告書記載番号:人10
- 全高:41.5センチメートル
- 欠失部:鼻、左腕、両脚膝下
- 特記:帽子は半紡錘形のつば付き
、前傾ぎみに深くかぶる。腰部に凸帯あり。
右手を挙げる男子
- 指定番号:男子像4
- 報告書記載番号:人8
- 復元高:64.6センチメートル
- 欠失部:右腕、左手指4本、頭部左右に剥落痕、衣裾一部、基台大分
- 特記:頭部左右の剥落痕は、左右に束ねて垂らす髪か美豆良(みずら)の痕跡か。
上口唇部に縦の切り込みあり。

飾り馬2
- 指定番号:馬2
- 報告書記載番号:馬2
- 全長:76.7センチメートル
- 全高:65.0センチメートル
- 欠失部:各装具一部、顔面一部、たて髪一部、四脚大半、尻尾大半
- 特記:装具に特徴あり。半球状の雲珠(うず)と剣菱形の杏葉(ぎょうよう)の表現。障泥(あおり)と鐙(あぶみ)は欠失する。
騎乗の男子2
- 指定番号:男子像7
- 報告書記載番号:人11
- 全高:39.0センチメートル
- 欠失部:左腕、左脚、右脚膝下、両耳
- 特記:帽子は半紡錘形の裾がやや広がるつば無しのもの。腰部に凸帯は無い。
右手を挙げる口髭の男子
- 指定番号:男子像5
- 報告書記載番号:人9
- 復元高:63.5センチメートル
- 欠失部:左腕、左手指4本、顔面大半、胴・衣裾一部、基台大分
- 特記:口の周囲に口髭の表現と考えられる細かい沈線が多数放射状に描かれる。


騎乗の男子1 顔面拡大

右手を挙げる口髭の男子 顔面拡大
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更新日:2023年12月01日