参列する貴人

墓前での様々な儀式には、新首長のほか、亡き首長と関わりの深い王族や、配下の高官、遠方からの使者などが参列していたことでしょう。
列点で飾られた鍔(つば)の無い冠帽(かんぼう)を被る男子は、両耳の後ろに束ねた髪を垂らす「下げ美豆良(みずら)」が表現され、首には丸玉を連ねています。
もう一人の男子は、頭部が波状で西洋の王冠のような表現がされています。高句麗(こうくり)壁画などに見られる被(かぶ)り物に似ており、この人物は渡来人(とらいじん)かもしれません。当時、渡来人がふるさとの習俗を保った状態で、各地に居住していたことが知られています。
飾り帽子の男子

- 指定番号:男子像1
- 報告書記載番号:人3
復元高:73.4センチメートル - 欠失部:帽子半分(高さ復元)、顔面貼付顎剥落、両腕、胴~衣裾半分、首飾り貼付玉12個中11個剥落、基台底部
特記:両腕は欠失するが、右腕を上に挙げた動作をとる。
頭に半紡錘形の帽子をかぶり、下げ美豆良を結う。
首に丸玉を連ねた首飾りあり。
天冠(てんかん)の男子

- 指定番号:男子像2
- 報告書記載番号:人6
復元高:66.1センチメートル - 欠失部:半身部全体約半分、基台大半
特記:漏斗状の頭部上縁をU字形に連続して刻み、頂部の尖った波状縁とする。
左手を挙げるが、右手の動作は不明。
脇下の孔なし。
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更新日:2023年12月01日