浄水寺跡(きよみずでら)
遺跡のある町
八幡
おもな時代
平安、鎌倉、室町
これまでの発掘調査
石川県:1984年、1985年、2000年、2001年
特徴
平安時代から室町時代にかけて営まれた寺院。付近は調査前から通称「キヨミズ山」として寺院の伝承地とされていましたが、池に伴った大型の建物跡や、「浄水寺」と書かれた土器のほか大量の墨書[ぼくしょ]土器が見つかり、実在が確認されました。墨書土器には「富集」「吉」などの吉祥句[きっしょうく](縁起のよい語句)や、「雨月」など水に関わる語句があります。加えて山林で修行を行う密教[みっきょう]の仏具が出土しているため、平野からかくれた地で雨乞いの儀式がおこなわれていたと考えられます。また越州窯[えっしゅうよう]や長沙窯[ちょうさよう]の製品など、都から運ばれためずらしい中国産陶磁器が見つかっているため、有力者が寺院を支援していたようです。
遺跡の今のすがた
山林、道路(国道8号バイパス)
参考になる本やサイト
石川県立埋蔵文化財センター1989 『浄水寺墨書資料集』
財団法人石川県埋蔵文化財センター2001 『石川県埋蔵文化財情報』第6号
財団法人石川県埋蔵文化財センター2008 『小松市 浄水寺跡』
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埋蔵文化財センター
〒923-0075
小松市原町ト77番地8
電話番号: 0761-47-5713 ファクス:0761-47-5715

上空から見た遺跡(県調査)

仏堂と考えられる大型の礎石建物跡(県調査)

「浄水寺」墨書土器(県所蔵)

越州窯産の青磁(県所蔵)

長沙窯産の水注(県所蔵)
(注意)
- 市所蔵=小松市埋蔵文化財センター蔵
- 県所蔵=石川県埋蔵文化財センター蔵
- その他=小松市立博物館等
見学可能かどうかは、各施設にお問い合わせください。
この記事に関するお問い合わせ先
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〒923-0075
小松市原町ト77番地8
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更新日:2023年12月01日