下水モニタリング
下水モニタリング結果
モニタリング項目 |
下水中のウイルス濃度(※) |
先週比 |
今週のアラートレベル |
---|---|---|---|
新型コロナ ウイルス |
3,787コピー/リットル |
1.18倍 |
ほぼ横ばい |
(注釈: 下水中のウイルス濃度は、データの傾向を把握するため、直近2週間データの平均値になります)
モニタリング項目 |
検出回数 | 先週比 | 下水中のウイルス濃度(※) | 今週のアラートレベル |
---|---|---|---|---|
インフルエンザ ウイルス(A型) |
2回 |
+2回 |
3コピー/リットル | 急増 レベル2中水準 |
※下水中のウィルス濃度
定量PCR法によって検出された下水1リットルに含まれるウイルスの遺伝子数(コピー)であり、この値が大きいほど下水の処理区域内に感染者が多く存在していると推定されます。
※検出回数(インフルエンザウイルス)
1週間に分析した下水検体(6検体)のうち、ウイルス遺伝子が検出された検体数であり、この値が大きいほど下水の処理区域内に感染者が多く存在していると推定されます。なお、「検出なし」とは、ウイルスが全く存在しないということではなく、検出下限値(ウイルスの有無を判定できる最小値)未満であったことを示しています。
下水モニタリングとは
- 新型コロナウイルスなどの感染者は症状の有無にかかわらず、糞便や唾液中にウイルスを排出することが知られています。
- 新型コロナウイルスの感染傾向を把握するために、下水をモニタリングすることで、受診行動や検査数等の影響を受けることなく、無症状感染者を含めた感染状況を反映する客観的指標としての活用が期待されています。
- 本市では、市中の感染状況を把握し、感染症対策への活用の可能性について検討を目的として、下水をモニタリングしています。
情報発信内容の更新案内
インフルエンザウイルスの情報発信について(令和6年10月11日)
昨年実施した利用者アンケートの結果を踏まえ、「インフルエンザウイルス」について今年度(令和6年10月)より分析を開始し情報発信いたしました。発信内容は専門家や医療関係者との協議の上、ご意見をいただいております。
発信期間: 10月から3月まで(季節性のため)
※下水中のインフルエンザウイルスの濃度は新型コロナウイルスに比べて著しく低く、検出されにくい特徴があります。そのため、ウイルス濃度の測定値ではなく直近1週間(計6回)の分析における「ウイルスの検出回数」に基づいた「流行レベル」と「増減トレンド」として整理し発信することといたしました。また、参考のため直近の測定値に基づく濃度情報も掲載いたします。
今後、インフルエンザの下水モニタリング情報について分析精度の向上に伴い、その都度見直していきたいと考えております。市民の皆さまには、これまでの新型コロナウイルスに加えインフルエンザウイルスについても感染拡大の防止に向け参考としていただけるよう、できる限り分かりやすい情報発信に努めてまいります。
新型コロナウイルス濃度算定の見直しについて(令和5年11月17日)
これまでと比べ第9波(令和5年5月~10月)はウイルス濃度の急激な変化や著しく高い濃度で長期間推移した期間なども踏まえ、見やすさ、分かりやすさデータの正確性の観点から情報発信内容を再検討いたしました。その結果、令和5年11月17日(金曜日)より見直しを行いました。
【見直し点】
- 移動算術平均法 ⇒ 下水流量補正及び移動幾何平均法
- 各基準となる濃度レベルの見直し(レベル3・レベル4)
レベル3: 60,000コピー/ℓ ⇒ 100,000コピー/ℓ
レベル4:200,000コピー/ℓ ⇒ 300,000コピー/ℓ
※移動幾何平均法で算定すると?
- 分析データの一つ一つは高い濃度や低い濃度などそれぞれです。これらを平均化したデータとして整理することで濃度の増減トレンドの把握を可能にしています。これまでの移動算術平均法ですと著しく高い濃度や低い濃度による影響を受けやすい傾向がありました。移動幾何平均法(ウイルス濃度の対数値を用いた移動平均法)で算定することで、第9波以降の高い濃度時でも増減トレンドをより正確に反映することができます。
利用者アンケートの結果について
下水モニタリング利用者に対しアンケート調査を実施しておりますので結果を公表します。
第1回(令和5年1月27日~2月5日)
第2回(令和5年10月6日~10月15日)
今後も市民の声を参考に、継続していきたいと考えていますのでよろしくお願いします。
アラートレベル
【新型コロナウイルス】
下水中のコロナ濃度の直近2週間の平均値を基に,「濃度レベル」4段階,「増減トレンド」4種類に分類して判定しています。
・濃度レベル(直近2週間の平均値)
[レベル4]1リットルあたり300,000コピー以上
[レベル3]1リットルあたり100,000~300,000コピー未満
[レベル2]1リットルあたり20,000〜100,000コピー未満
[レベル1]1リットルあたり20,000コピー未満
(検出下限値:約1000コピー/リットル)
・増加トレンド(先週比)
[急増傾向]先週より2.00倍以上(+100%以上)に増加
[増加傾向]先週より1.25倍~2倍未満(+25%以上~+100%未満)に増加
[ほぼ横ばい]先週の0.75倍〜1.25倍未満(―25%〜+25%未満)
[減少傾向]先週より0.75倍未満(―25%未満)に減少
【インフルエンザウイルス】
下水中のインフル検出回数の直近1週間の合計値を基に,「流行レベル」5段階,「増減トレンド」5種類に分類して判定しています。
アラート内容(PDFファイル:4.1MB)
・流行レベル
[レベル4]検出回数 5~6回
[レベル3]検出回数 3~4回
[レベル2]検出回数 2回
[レベル1]検出回数 1回
[検出なし]検出回数 0回
・増加トレンド(先週比)
[急増傾向]先週よりレベルが2段階以上に増加
[増加傾向]先週よりレベルが1段階に増加
[ほぼ横ばい]先週よりレベル変更が無い
[減少傾向]先週よりレベルが減少
※「濃度・流行レベル」は現在の市内の流行状況を反映し,「増減トレンド」は感染者の増減傾向を反映していると考えられます。なお,判定の基準値は,今後の分析結果を踏まえて市内の流行状況をより適切に反映するために変更になる可能性があります。
モニタリング概要
【調査期間】 令和3年10月~(新型コロナウイルス)
令和6年10月~(インフルエンザウイルス)
【対象施設】 小松市中央浄化センター
【分析頻度】 週2~3回(インフルエンザウイルスは10月~3月)
【調査内容】 流入下水中の新型コロナウイルス及びインフルエンザウイルス濃度を測定
下水からの感染リスクについて
- 下水モニタリングは下水からの感染の危険性を調べるものではなく、下水中のウイルスについて、地域の感染状況を反映する「情報源」として測定するものです。
- 測定対象としているのはウイルスの遺伝物質の一部であり、下水からの「検出」が必ずしも感染性ウイルスの存在を意味するものではありません。
- なお、WHO(世界保健機関)は「感染者の糞便から新型コロナウイルスに感染するリスクは低い」と公表しており、下水から新型コロナウイルスに感染するリスクは低いと考えられています。
参 考
令和4年7月以降の新型コロナウイルスの調査については、内閣官房「ウィズコロナ時代の実現に向けた主要技術の実証・導入に係る事業企画 下水サーベイランスの活用に関する実証事業」(令和5年1月末まで)において、本市と株式会社クボタ、金沢大学、富山県立大学との共同体として実施し、以降は小松市下水モニタリング事業として情報発信を実施しています。
更新日:2024年12月06日