段ボールコンポストの作り方

更新日:2023年12月01日

We enjoy eco ごみ減量を見直そう

本気のエコライフ

 毎日の生活の中でごみはどうしても出てしまうもの。しかし、ちょっとした心掛けでごみを減らすことができます。私達一人ひとりが自分の生活を振り返り、できるところから環境に優しい行動をしていくことが大切です。

小松のごみの今

 市では、令和12年度までに対平成20年度比で可燃ごみの33%減少を目標にしていますが、実際はまだまだ目標に届かないのが現状です。年々減少はしていますが、より一層の努力が求められています。

ごみ減量のカギは「生ごみ」

 令和3年度のごみ排出量の割合では、可燃ごみが7割近くを占め、更にその半分以上を生ごみが占めています。ごみの減量には、生ごみをいかに減らすかがカギとなります。

生ごみ減量の2つのポイント

捨てる前に水を切る

 生ごみの大半は水分という事実をご存知ですか。この水分を減らすだけでも、ごみの減量に大きな効果があります。すぐにごみ箱へ捨てず、まずは水切り、ひと絞りをお願いします。

 食べた後のスイカを干す風景は、夏の風物詩になっていますね。これも立派な水切りです。少しの意識とひと手間が、ごみの減量につながります。

ごみを堆肥に

 生ごみを減らすには、生ごみを消してしまうのが一番です。ちょっと手をかけるだけで、すばらしい堆肥に変身します。 生ごみを活用して豊かな土と緑を再生しませんか。

段ボールコンポストの作り方

段ボールコンポストは自分で作れる生ごみ処理機です。
少ない費用で簡単に作ることができ、ベランダにも置けます。(無臭ではありません。)
容器の作り方を自分なりに工夫する、他の基材を使ってみるなど、 いろいろと試しながら自分流を見つけてください。

用意するもの

  1. 段ボール箱(みかん箱など厚めの箱で、底を金具で止めたものの方ががよい)
  2. 新聞紙2日分(底敷き用)
  3. 腐葉土(腐葉土と米ぬかは、重さで5対3の割合です)
  4. 米ぬか
  5. 風呂敷、古いTシャツやバスタオルなどの布(通気性を保ち、虫の侵入を防ぐため)
  6. ひもかゴム(虫の侵入を防ぐため)
  7. ブロックやビール瓶ケース、すのこなどの土台(段ボール箱の底の風通しを良くするため)
  8. ゴム手袋(基材を混ぜるためのもの)

基材の紹介

腐葉土は微生物を多く含み、米ぬかは微生物の栄養となり発酵が促進される。腐葉土はホームセンターや園芸店等で販売している。米ぬかは精米所で手に入れやすい。
失敗したと思っても、気長に挑戦してください。
堆肥作りの楽しさ、花や野菜を育てる楽しさを実感してみてください。
楽しみながら実践することが何より大切です…

手順

1.段ボール容器を組み立てる

段ボールをひっくり返して底面を粘着テープでとめる。箱の底面に新聞紙2日分程度敷く。上ふたを立て、四隅の外側と内側をテープでとめる。側面の穴や波部分を粘着テープでとめる。

上下をひっくり返され底面2箇所に緑色の粘着テープが貼り付けられている段ボール箱の写真
段ボール箱の底面に2日分程度の新聞紙が敷いてある写真

2.基材を入れる

腐葉土と米ぬかを重さ5対3の割合入れよくかきまぜる。
ここでは、3.5キログラムの腐葉土と2.1キログラムの米ぬかを使いました。

底面に新聞紙が敷かれている段ボール箱と、右横に置かれているピンクのバケツに入った腐葉土、緑のバケツに入った米ぬかの写真
段ボール箱の前に置かれているピンクのバケツに入った腐葉土と緑のバケツに入った米ぬかの写真
段ボールの中に敷かれた新聞紙の上に腐葉土と米ぬかが入れられている写真
段ボールの中に入れられた腐葉土と米ぬかを両手で混ぜ合わせている人の写真

3.置き場所を決める

容器はブロックの上に置いて通気性を確保し、雨があたらず、風通しの良い所に置く。段ボール箱に古布などをかけて、虫が入らないように紐(ゴム)でとめる。

ブロックの上に置かれた段ボール箱に虫が入らないように白い布がかけられている写真

4.生ごみを入れる

最初に入れる生ごみが少ない場合は約500ミリリットルの水分(米のとぎ汁など)を入れる。
水切りした生ごみを段ボール箱の中に深めに入れ軽くかきまぜる。
大きい生ごみはあら刻みした方が早く分解する。
1日の投入量の目安は 500グラム位まで。
米ぬかをひとつかみ、生ごみに混ぜて入れると発酵しやすい。
ダンボール箱の底が抜けやすくなるので注意。

段ボールの中に入れられた基材の上に生ごみが入れてある写真
入れないほうがよいもの

玉ねぎの外皮、塩分を多量に含むもの、腐った生ごみ、桃などの大きな種、貝殻(入れる場合は金づちなどで砕く)、たばこの吸殻

5.お手入れ

生ごみを入れない日も1日 1回は全体をかき混ぜ空気を入れる。
生ごみを分解してくれる微生物は空気が大好きです。
生ごみを入れなくても1日1回はかき混ぜ、空気を取り込む。
生ごみの分解が進むと温度が30度~60度位に上昇する。
基材の温度が上がらなければ、コップ1杯程度の米ぬかを入れて様子を見る。

基材の水分を調整する。

水分が多くなってしまったら、基材や米ぬかなどを追加して調整する。
乾燥気味のときは、米のとぎ汁や水を少し足すとよい。

基材のよい状態

ちょうどよい水分の目安は、基材がしっとりとして、強く握ると形ができ、つっつくと崩れる感じがよい。

6.生ごみ投入の終了と熟成

3カ月くらいすると塊が多くなる。投入量にもよるが、量が増えてべたつきかき混ぜにくくなったなら終了。
生ごみの投入を止め、1〜2週間は時々かき混ぜる。
庭・畑がある人は穴を掘り土と混ぜて、1ヶ月以上寝かせると黒っぽい堆肥ができる。
段ボール箱で熟成の場合は、時々水を加えて切り返しながら熟成させて、熱がなくなったら堆肥として使用できる。(2~3か月位)

新しく始めるとき

前回の基材を少し混ぜるとよい。(3分の1位残す)

生ごみ堆肥 の使い方

段ボール堆肥1に対して、土4の割合で混ぜて使うとよい。

Q&A

質問1 温度が上がらず、生ごみが消えていきません。

使用済みてんぷら油、米ぬかなど( 100グラム程度)を加えると微生物の働きが活発になり分解が進みます。

質問2 臭いが気になります。

生魚・肉類などの投入量が多いと臭が強くなります。魚のあらなどは、米ぬかでコーティングして(まぶして)入れると早く分解します。また、ハーブやコーヒーかすなどを入れると脱臭効果があります。

質問3 白いカビが発生してしまいました。

糸状菌という微生物が活発に働いている証拠ですので、心配ありません。 (ただしアレルギーの方は注意が必要)

平成26年6月1日から実験をスタートさせました。

 小松市校下女性協議会の代表の方と市の職員の計10人で、段ボールコンポストによってどれだけごみが減量されるのかの実験を始めました。全員初心者です。日々、失敗と成功を繰り返しながら、生ごみを投入しております。

失敗とは

 小さい虫がわいた。虫が箱の中の基材で卵を産むと大変。隙間から入ったのかな?
 臭いがきつい。酸い臭いがする。基材の温度が上がらず、冷たいままで、何の変化もない。

成功とは

 基材の温度が上がり、活発に分解が進んでいると実感でできる。

所感

 自然相手のものなので、投入したごみが急に消えたりはしませんし、毎日混ぜるなど若干の世話がかかります。基材の水分量がどの程度がよいのか、慣れるまで難しいと感じましたが、実際にやってみると、だんだんと愛着がわいてきます。
 台所からの野菜くずや天ぷらかすなどを自家処理することができれば、ごみ出しの回数は少なくなります。腐敗するものがごみ箱にないので、ごみ箱の臭いも少なくなります。
 一人ひとりの積み重ねにより、集積所でのごみ収集量、美化センターでのごみ焼却量が減っていけばいいなと思います。

この記事に関するお問い合わせ先

環境推進課(廃棄物)

〒923-8650
石川県小松市小馬出町91番地
電話番号: 0761-24-8069 ファクス:0761-23-6404
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