横山家鉱山関係資料
はじめに
令和5年(2023)3月13日、尾小屋鉱山の経営にあたった横山家の16代当主横山隆昭氏より、横山家に伝わる鉱山経営に係る貴重な資料を一括で寄附していただきました。
横山家は、江戸時代に加賀藩の家老職を務めた加賀八家のひとつで、明治10年代初頭から尾小屋鉱山の経営を始め、尾小屋鉱山の名を全国にとどろかせる立役者となった家系です。横山家による鉱山経営は、明治12年(1879)に政和、隆和、隆興らが試掘を行った事に始まります。同14年(1881)には尾小屋鉱山の鉱業権を積極的に取得しはじめ、同15年(1882)に尾小屋の鉱業権をすべて掌握し隆平が単独で所有する形となり、組織は「隆宝館」と命名されました。当初は経営が困難な状況が続きましたが、同18年(1885)末に苦境を脱するために鉱区拡大などの対策を計画し、翌19年(1886)、富鉱脈が発見されると出銅量が増加し、経営は好転しました。その後も鉱区拡大・出銅量の増大を続け、さらに平金鉱山など他の鉱山の合併をも行い、横山家の鉱山経営は大きく発展していきました。
寄贈された資料は、こうした、横山家による鉱山経営の始まりから発展・拡張に至ったようすが窺える、鉱区の測量図、鉱業特許証などの公文書や、地権者との契約関係書類など、明治10年代から40年頃までの貴重な資料群です。尾小屋鉱山資料館の資料充実、歴史解明にとり、極めて重要なものです。
また、横山隆昭氏からはこれまでにも、尾小屋鉱山にまつわる写真資料や尾小屋鉱山で採取された鉱石標本など貴重な資料の寄贈を受けています。
寄贈資料は、すでに展示しているものも含め、調査研究を進め、その成果を展示や刊行物等で紹介していくとともに、ホームページ上でご紹介して参ります。
寄贈資料の一部の紹介を始めました

お披露目展示の様子(一部)
【2023年3月25日】
寄贈を受けた資料の一部のお披露目を、冬期休館明けの3月25日より2階展示室で行っています。今回の展示は、株券、讓渡約定証、鉱業特許証など、この資料群の歴史的価値が非常に高いことが伝わりやすいものを選んでいます。資料それぞれの内容についての紹介等は、改めて別の機会を設ける予定です。
寄附に係る感謝状贈呈式

感謝状贈呈式。右=横山隆昭氏、左=小松市長宮橋勝栄
【2023年3月13日】
午前10時より、寄附に係る感謝状贈呈式が小松市役所市長室で執り行われました。
宮橋勝栄小松市長より横山隆昭氏に感謝状が贈呈され、続いて市長より感謝の言葉をお伝えし、横山隆昭氏よりご挨拶をいただきました。
尾小屋鉱山資料館基本情報
所在地
石川県小松市尾小屋町カ1-1
開館時間
午前9時から午後5時(ただし、入館は午後4時30分まで)
入館料
一般:個人500円、団体(20名以上)400円
高校生以下無料、小松市内在住の65歳以上無料
障がい者手帳、その付き添い(1名)無料
こまつミュージアム・パス(10日券、年間券)使えます
各種割引あります
休館日
長期休館期間があるため、ご注意ください。
3月25日から11月30日まで・・・毎週水曜日(祝日の場合は開館)、祝日の翌日(土曜日、日曜日、祝日の場合は開館)
12月1日から翌年3月24日まで・・・休館(冬期休館につき、尾小屋マインロードも閉鎖)
お問い合わせ
電話・・・・・0761-67-1122
ファックス・・0761-67-1122
Eメール・・・ogoyakouzan@city.komatsu.lg.jp
更新日:2023年04月16日