更新日:2018年11月30日

武蔵坊弁慶(むさしぼうべんけい)

市(し)の西北部(せいほくぶ、日本海(にほんかい)に面(めん)した梯川(かけはしがわ)の河口(かこう)に、港町(みなとまち)「安宅(あたか)」があります。安宅(あたか)の名(な)が全国(ぜんこく)に知(し)られているのは、謡曲(ようきょく)の「安宅(あたか)」や歌舞伎(かぶき)「勧進帳(かんじんちょう)」の舞台(ぶたい)がこの地(ち)だからで、毎年多(まいとしおお)くの観光客(かんこうきゃく)が「安宅(あたか)の関跡(せきあと)」を訪(おとず)れます。

なぜ安宅(あたか)が、物語(ものがたり)の舞台(ぶたい)になったのでしょうか。今(いま)から約(やく)800年前(ねんまえ)、当時北陸地方(とうじほくりくちほう)が大陸(たいりく)に向(む)かっての表玄関(おもてげんかん)であったことや、日本海(にほんかい)の海運(かいうん)を通(つう)じて人々(ひとびと)がにぎやかに行(い)き交(か)ったことなどが想像(そうぞう)されます。

小松市(こまつし)では、5月(がつ)のお旅(たび)まつりに、約(やく)250年(ねん)の伝統(でんとう)を誇(ほこ)る「子供歌舞伎(こどもかぶき)」が演(えん)じられ、また(近年)きんねん、市内(しない)の10校(こう)の中学校(ちゅうがっこう)が持(も)ち回(まわ)りで歌舞伎(かぶき)「勧進帳(かんじんちょう)」を上演(じょうえん)しています。また「全国子供歌舞伎(ぜんこくこどもかぶき)フェスティバルin(いん)小松(こまつ)」では、小学生(しょうがくせい)による勧進帳(かんじんちょう)が上演(じょうえん)されるなど、“歌舞伎(かぶき)のまちこまつ”・“勧進帳(かんじんちょう)のふるさと・こまつ”として、市民(しみん)のなかに歌舞伎(かぶき)が脈々(みゃくみゃく)と息(いき)づいています。
その歌舞伎(かぶき)「勧進帳(かんじんちょう)」の大(おお)きな象徴(しょうちょう)が弁慶(べんけい)なのです。

弁慶像

安宅(あたか)の関跡(せきあと)にある弁慶(べんけい)の像(ぞう)